「実況動画」で触れる龍が如く

龍が如くー私が大好きなタイトルシリーズの1つである。

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日本最大の歓楽街、東京・神室町を舞台に、不惑を迎えた漢たちが織りなす重厚で熱い物語が魅力の作品となっている。

2005年12月に初作が発売され、今年15周年を迎える。大変おめでたい。

 

ただ、個人的にこのゲームの欠点を挙げるとするならば、

"他人に薦めづらいんじゃ!!!!!!"(cv.ノブ)

 

夜の街が舞台となるだけあって、キャバクラなどの風俗店はもちろん、素行の悪いチンピラや半グレが跳梁跋扈している。そんな危険極まりない街を歩き、絡んでくる彼らをバチボコにぶん殴る…

私も実際にプレイしている姿を友人に見せたり、遊んでもらったりもしたが、「(敵を倒す)爽快感はすごい」という感想をもらったものの、龍如の魅力全てを伝え切れたとは思っていない。

そう、シリーズを通して紡がれてきた膨大なストーリーを1から説明していくことは骨が折れるし、ストーリー、ゲームシステム、プレイスポット…どこを切り取って紹介すれば良いのかが難しい。それ以前に、他人に「自分もこの作品に触れてみたい!」と思わせるには、扱っている題材そのものがハードなジャンルのため、好き嫌いが大きく分かれてしまうのではと感じ、他人に薦めることが億劫になる(エンコ詰めてるシーンを見せてキャッキャする人がいたらむしろこちらから逢いに行きたい)。

 

しかし、自分でゲームを購入せずとも、他人のゲームプレイをインターネットを通じて閲覧することができる画期的な媒体がある。実況動画である。かく云う私も、龍シリーズとは実況動画を通して出会った。

折角ブログとして書き留めておくので、個人的な話も交えつつ、龍が如くの魅力や面白さを伝えられたらと思う。

 

 

 

龍が如くとの出会い

冒頭で、私と龍シリーズとの出会いは、実況動画だと述べたが、厳密に言うと、友人が龍が如くに触れていたことがきっかけである。

当時、友人は「龍が如く3」をプレイしており、登場人物の一人である"峯義孝(ミネヨシタカ)"について私に熱く語ってくれた。この頃の私は、「龍が如く」というタイトルは耳にしたことはあるが、据え置き機すら持っていなかったので、(自分とは縁のないゲームなのだろうな)とぼんやり思いながら、友人の熱弁に聞き入っていた。

 

それから月日が流れ、突然龍が如くとの再会を果たす。牛沢が「龍が如く 極」の実況を始めたのだ。

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元々、牛沢の実況動画はニコニコ動画投稿時代から拝見しており、テニプリ実況と侍道シリーズには大変楽しませてもらった。

新実況がはじまると聞いて、密かに龍が如くだったらいいなと期待しながら、牛沢が過去に実況した「龍が如く3」と「龍が如く4」をおさらいし、龍が如く熱を高めていた矢先だったので、ドンピシャのあまり笑うしかできなかったのを覚えている。

 

ではなぜ、数奇にも自分の中で龍が如く熱が高まっていたのか。

それは、この時期にPS4の購入を検討していたからである。

当時の私は就活と卒論に追われ、精神を擦りへらしていた。旅行等の外出も戒めとして控えていたため、「部屋の中でストレス発散できる娯楽が欲しい!」と切に考えていた。

そんな時頭に浮かんだのが、ゲームだったのである。

そして、折角据え置き機を買うなら、今までやってみたかった作品を遊ぼうと思考を巡らせ、たどり着いた作品が「龍が如く」だった。

こんなにも"運命"を感じた瞬間は無かった。

 

友人の龍プレゼンを聞いていた時から、面白いストーリーだと思っていたし、自分の好きな世界観だなと感じていた。

友人にもめでたく龍デビューしたことを報告し、

気がつくと私はあっという間に、龍が如くユーザーに染まっていったのである。

 

主人公から捉える龍が如く

牛沢の実況を肴に龍シリーズをプレイし始めたが、冒頭でも述べたように龍が如くは今年15周年を迎えるロングタイトルであるため、これまでに多くのナンバリングタイトルや外伝作品が発売されており、実際にどの作品から始めれば良いか迷ってしまう。

しかし、PS2PS3で発売されていた「龍が如く1~5」がPS4でリメイクされているため、PS4さえあれば、全作品楽しむことができる。私が遅咲きながら龍デビューできたのもこの粋な計らいのおかげである。

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しかし、今年1月16日に、龍が如くシリーズ最新作となる「龍が如く7 光と闇の行方」が発売されたことで、龍が如く史を大きく二分することができる。

その最たる要因は、主人公の交代である。

桐生一馬篇(龍が如く0~6)

 "龍が如く桐生一馬"と言っても過言ではないほど、龍が如くシリーズは、「桐生一馬」という一人の男の生き様である。

寡黙で感情を表に出さないが、良くも悪くも自分の信念を貫き、まっすぐ突き進んでいく隠れ熱血漢。言葉ではなく背中で語る彼の強さに魅せられ、多くの人が彼を慕い、尊敬し、また嫉妬した。ある意味ひとたらしなのかもしれない。

かなり心がピュアなのでプレイヤーの遊び方次第で、IQが極端に下がったりもするが、脳筋かつアホみたいに強いので全て拳で解決できてしまうのもご愛敬。

自分の運命と孤独に闘い続ける男の生き様をぜひ、見届けて欲しい。

春日一番篇(龍が如く7~)

前作「龍が如く6」で、桐生一馬の物語に終止符が打たれ、新たに龍シリーズの主人公となった春日一番。

桐生のように、名声も圧倒的な強さもない、しがない3次団体のチンピラだが、持ち前の明るさと優しさで、どんどん周りに"仲間"を作っていく。春日という名字の通り、まさに太陽みたいな存在である。

また、口も頭も回るので、論戦で相手を言いくるめることができる。情に訴えかけ、相手の心の芯まで溶かす熱い言葉にこちらの心も幾度となく震わせられた。

仲間を助け、時に仲間に助けられどん底から成り上がるサクセスストーリーを見届けるべく、プレイにも力が入り春日たちを応援してしまう。

 

ここからは龍が如くの本筋から逸れるが、個人的にオススメしたい外伝作品を2つ紹介させて欲しい。

番外1「八神隆之篇」(JUDGE EYES : 死神の遺言)

神室町を舞台としたリーガルサスペンス。木村拓哉主演で大きな話題になったが、龍シリーズの要素を残した濃厚で緻密なシナリオがとてつもなく面白い。

探偵ものなので、謎解き要素が多く一緒に八神たちと事件の真相に辿り着いてく過程にワクワクが止まらなかった。また、プレイし終わるとキムタクに抱いていた印象も変わり、自然と「木村さん」と呼んでいたほど。

エンドロールの演出が個人的に大好き。最後まで楽しみ尽くしてほしい作品。

番外2「坂本龍馬/斎藤一篇」(龍が如く 維新)

「もし、坂本龍馬新撰組に入隊していたら」

「もし、龍が如くのキャラクターたちが幕末にいたら」

2つの"if"を見事に掛け合わせてくれた作品。幕末歴女としてはめちゃくちゃ嬉しい外伝だった。史実の流れを沿いながらもその流れを破綻させることなくオリジナルストーリーが展開されていき、これが史実なのでは…?と思わせるほど。

ただ、オールスター感謝祭のような作品が故に、シリーズをある程度触れておかなければ「誰ぇ?」となってしまうが、逆に維新から触れて、本筋でキャラの答え合わせをしてみるのも面白いかもしれない。

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龍が如くに触れる

では、実際に龍が如くに触れるとなったら、どこから手を付ければ良いのか?

公式から明言はされていないので、ぶっちゃけナンバリング通りに遊ぶ必要も無いと思う。

私も、

龍が如く 極(1)→0→極2→3…という遊び方をした。

極と極2はオリジナル版の「龍が如く1」と「龍が如く2」のリメイク版であるが、この2つがリメイクされる前に、1の前日譚を描いた「龍が如く0」が発売されている。

舞台は1988年、バブル真っ只中の神室町と大阪・蒼天堀。若干二十歳の桐生とシリーズ屈指の人気キャラ、真島吾朗が主人公として操作できる。

シリーズ化されて作品のその前の物語を描くということは、当然"後付け"の話になってしまうが、そんな邪推をさせる余地すら与えない怒涛の展開に引き込まれていく。彼らが"伝説の極道"と呼ばれるまでの布石に興奮して寝れない日々が続いた。

 

これだけつらつらと書き連ねてきたこの駄文を読んでいただけた方には、もれなく自分の手で龍如を遊んでほしいが、環境上、ゲームに触れることが難しい人もいるのも事実である。

そんな人にこそ、実況動画を通じて、龍が如くに触れて欲しい。

私も実況から龍如の世界に入った一人なので、実況をみて内容を補完すること自体が良く無いことだとは思っていない。むしろ、新たなゲームに出会わせてくれたり、それまでゲームに持っていた印象を大きく変えてくれる面白いツールだと思う。

 

私と龍如を再び引き合わせてくれた牛沢は、極の他に、0と極2を実況している。

オリジナル版をプレイしており、作品の背景や人物を理解しているため、動画内でちょくちょく解説してくれる。

サブストーリーでちょけすぎるところもあるが、エンドロール中、まとめの語りで率直な感情を吐露してくれるので、毎回「楽しく遊んでくれてありがとう」という開発者目線の気持ちになり、いいもん観たなとユーザー目線で満足できてしまう。

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今後、牛沢は「龍が如く5」「龍が如く維新」の実況も計画しているとのこと。待ち遠しい。

 

龍が如く7では、主人公だけでなくゲームシステムも大きく変わったため、敬遠しているユーザーも多い。正直私もつまらなかった場合に売りに出せるように、パッケージ版を購入したほどかなり用心していた。

しかし、そんなことは杞憂に過ぎなかった。なにこれバカ面白い。

 

それでもまだ新シリーズに抵抗があるのであれば、先日、完走したばかりの蘭たんの7実況を観てほしい。

本筋を中心に動画にしてくれているため、ダレることなく観ることができる。

このシリーズに限ったことではないが、キャラへの感情移入や言葉選びが毎度秀逸で脱帽してしまう。本当に楽しんで遊んでいるんだなというのがひしひしと伝わってくるのは、さすが実況13年目の賜物か。

蘭たんはJUDGE EYESも実況しているので、併せて観てほしい。

youtu.b

 

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最後に

自分の龍が如くに対する感情を書き連ねてきて、少し考えが整理できた気がする。

今、龍が如くの魅力を一言で言い表すとしたら、

"ストーリーがどえらくおもろいんじゃ!!!!!!!"(cv.ノブ) 

これに尽きる。

 

もっとキャラクターひとりひとりにスポットを当てて語り尽くしたい欲もあるが、まずは作品そのものに触れてもらって、「このキャラええわ〜」という人が一人でも増えた時にでも語れたらなと思う。

 

あと東条会と近江連合の組織図とかも作ってみたい。